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屋内タンク貯蔵所と屋外タンク貯蔵所の設置基準

屋内タンク貯蔵所・屋外タンク貯蔵所

タンク貯蔵所:タンク内に危険物を貯蔵する施設、タンクの設置場所によって屋内タンク貯蔵所、屋外タンク貯蔵所に分けられる

屋内タンク貯蔵所の設置基準には保安距離と保有空地の両方が設定されていない

屋外タンク貯蔵所の設置基準には保安距離、保有空地及び敷地内距離が定められている

ふかふか
ふかふか
屋内貯蔵所・屋外貯蔵所は勉強したよ??
Mt.フジ
Mt.フジ
今回は『タンク』貯蔵所です。
Mt.フジ
Mt.フジ
混同しやすいので注意して勉強しましよう!

屋内タンク貯蔵所

屋内タンク貯蔵所貯蔵するタンクが更に建屋で覆われた施設です。

保安距離や保有空地は必要とされません。

ふかふか
ふかふか
タンクの外に更に覆いがあるから安全ってことかな

 

屋内タンク貯蔵所の構造基準

屋内タンク貯蔵所に必要な構造・設備

・見やすい箇所に「危険物屋内タンク貯蔵所」と「火気厳禁」を掲示する

・壁、柱、床は耐火構造、屋根を不燃材料で作る

・平屋建ての建物にタンク専用の専用室を設ける

・タンク専用室にはタンク及びその付属品のみ設置できる

タンクと壁との間には0.5 m以上の間隔を保つ

・1つのタンク専用室に複数のタンクを設置する場合、タンク同士は0.5 m以上離す

タンク容量は指定数量の倍数40とする

第4類危険物(第4類石油類及び動植物油類以外)で指定数量の倍数が40が20000 Lを超える場合は20000 L以下とする

品名 最大数量 指定数量 指定数量の倍数
特殊引火物 2000 L 50 L 40倍
第1石油類 (非水溶性)8000 L 200 L 40倍
(水溶性)16000 L 400 L 40倍
第2石油類 20000 L 1000 L (非水溶性)20倍
2000 L (水溶性)10倍
第3石油類 20000 L 2000 L (非水溶性)10倍
4000 L (水溶性)5倍
▲ 40倍 or Max 20000 L ▲
▼ 例外(40倍) ▼
第4石油類 240000 L 6000 L 40倍
動植物油類 400000 L 10000 L 40倍

 

・タンク専用室に複数のタンクを設置する場合はそれらの総計した指定数量の倍数で計算する

品名 容量 指定数量 倍数 合計倍数
第1石油類(非水溶性) 5000 L 200 L 25倍 40倍
第2石油類(非水溶性) 15000 L 1000 L 15倍
第3石油類(非水溶性) 20000 L 2000 L 10倍 40倍
第4石油類 180000 L 6000 L 30倍

 

・液状の危険物を取り扱う場合、床を危険物が浸透しない構造とするとともに、適当な傾斜及び貯留設備を設ける

・タンク専用室の出入口の敷居高さは床面から0.2 m以上とする

・ガラスを用いる場合は網入りガラスとする

・採光、照明、換気の設備を設ける

・引火点が70℃未満の危険物を貯蔵する場合は、内部に滞留した蒸気を屋根上に設置する

・圧力タンクではないタンクには無弁通気管を、圧力タンクには安全装置を設ける

無弁通気管は、屋外で地上4 m以上の高さに先端を設置するとともに、開口部(窓や出入口)から1 m以上離す

・タンクには内容物の量を示す表示計を設ける

屋内タンク貯蔵所

屋外タンク貯蔵所

屋外タンク貯蔵所タンクに入った危険物を、建物の外で貯蔵する施設です。

万が一危険物が漏出した場合に河川や湖沼等を汚染しない措置を講じて油分離装置を設置する必要があります。

また、地震時の漏出を避けるために地盤の安定した場所に設置する必要があります

 

保安距離と保有空地

保安距離は、製造所等の種類によらず決められているものです。

屋外タンク貯蔵所には保安距離を定めないといけない、という点を押さえておきましょう。

 

保有空地は指定数量の倍数によって広さが変わってきます

指定数量の倍数と必要な保有空地に広さは以下の通りです。

指定数量の倍数 保有空地の広さ(距離)
≦500 3 m以上
500<、≦1000 5 m以上
1000<、≦2000 9 m以上
2000<、≦3000 12 m以上
3000<、≦4000 15 m以上
4000< タンク直径 or タンク高さ の大きい方と等しい距離、ただし15 m以上

 

敷地内距離

敷地内距離は屋外タンク貯蔵所のみに義務付けられた規則となっています。

 

屋外タンク貯蔵所の構造基準

屋外タンク貯蔵所に必要な構造・設備

・見やすい箇所に「危険物屋外タンク貯蔵所」と「火気厳禁」を掲示する

・火災の時に延焼の恐れが少ないこと

※屋外タンク貯蔵所の敷地に近接して池・沼・河川・水路がある、など

タンクの鋼板厚みは3.2 mm以上とする

・圧力タンクとは最大常用圧力が5 kPaを超える圧力が内部にかかるもの

・圧力タンクは、水圧試験(最大常用圧力の1.5倍圧力で10~20分間加圧)が必要

圧力タンクには安全装置、圧力タンク以外には通気管を設置する

・危険物の量を示す表示計を設置する

・屋外タンクの周囲には防油堤を設ける

防油堤の容量はタンク容量の110%以上とする

※タンクが2基以上の場合は、最大容量タンクの110%以上とする

防油堤の高さは0.5 m以上とする

防油堤内の面積は80000 m2以下とする

・防油堤内に設置できるタンクは10基以内とする

・ポンプ設備の周囲には原則3 m以上の空地を設ける

屋外タンク貯蔵所

 

 

Mt.フジ
Mt.フジ
本日はこのへんで、ごきげんよう!