熱膨張:熱を加えると物質が膨張すること(シャルルの法則参照)
顕熱:温度上昇に使われる熱(ex.水20℃→水50℃)
潜熱:状態変化に使われる熱(ex.水100℃→水蒸気100℃)
エネルギー保存の法則:外部と遮断された系(閉鎖系)の中でのみ発生するエネルギー変化は、系内のエネルギーの総和は一定
熱膨張
熱を加えると物質が膨張するというのはシャルルの法則でも説明しました。
これは物質が固体・液体・気体、関係なく起こる現象です。
例えば電車の線路は金属で出来ていますが、夏場は熱くなって膨張します。
冬場に線路の繋ぎ目が接触するように設置してしまうと、夏場に膨張したとき線路が歪んでしまいます。
そのため、線路同士は若干隙間が空いた状態で設置されています。
また、特に気体は、固体や液体と比べて膨張が激しい状態です。
固体や液体を温めてもたいして大きくなりません。ペットボトルに水を満タンに入れて温めてもそこまで膨らまないですよね。
ただ、気体が入ったペットボトルはパンパンに膨らむのを見たことがあるのではないでしょうか。
線膨張と体膨張
それでは熱膨張の種類について勉強していきましょう。
熱膨張には線膨張と体膨張があります。
線膨張
線膨張とは物質の長さが変化する現象です。
長さについてですので、二次元的な変化ですね。
熱膨張
それに対して体膨張は体積が変化する現象です。
こちらは三次元的な変化となるわけですね。
ここでシャルルの法則を思い出してみましょう。
この法則は《気体は一定の圧力下では体積と絶対温度が比例する》というものでした。
つまり温度が0℃(273K)の時の体積を2倍にしようと思うと温度も倍の546K(273℃)まで上昇させる必要があります。
ここからわかるのは、温度が1℃上昇すると元の体積の1/273分だけ膨張するということです。
1/273という値が気体の体膨張率となります。
潜熱と顕熱
潜熱と顕熱は熱エネルギーを加えた時にどのようにエネルギーが使われるか、を表す単語です。
潜熱
潜熱は《状態変化(融解や蒸発)に使われる熱》で、温度変化を伴わないものです。
氷が水に変化するとき、氷が残っている間は熱を加えても0℃のままです。また、水が水蒸気になるときにも沸騰している水は100℃のままです。
顕熱
顕熱は《温度上昇に使われる熱》のため温度計で測定することが出来ます。
ヤカンで水を温めているときは0℃から100℃までの温度変化があります。
エネルギー保存の法則
この法則は《外部と遮断された系(閉鎖系)の中でのみ発生するエネルギー変化は、系内のエネルギーの総和は一定》というものです。
つまり、エネルギーは何も無いところから急に発生したり、急に無くなったりしないということです。
系が閉鎖系であればある物質のエネルギー量が減少したとしても、他の物質がそのエネルギーを受けてエネルギー量が増加し、プラスマイナスはゼロとなります。
ではでは、 本日はこのへんで、ごきげんよう!