熱量:熱のエネルギー量のこと。単位はカロリー(cal)やジュール(J)。1 cal=4.186 J
比熱:物質1 gの温度を1 K上昇させるのに必要な熱量。物質によって異なる値。
熱容量:ある物質を1℃(K)上昇させるのに必要な熱量
物質の温度の上がり方
物質の温度が上がるということは、物質が熱量をもらうということです。
物質の温度を上げることを考えてみましょう。
ある物質Aがあるとします。物質Aが1 gと2 gとではどちらが温度が上がりにくいでしょうか。
当然、2 gの方が温度が上がりにくいですよね。2 gの物質は1 gの物質×2個と考えることができるので、同じ温度上昇を得ようと思うと2倍の熱量が必要になります。
つまり、物質の温度の上がり方は質量に反比例します。
比熱
ここで、比熱について復習しておきましょう。
比熱は《物質1 gの温度を1 K上昇させるのに必要な熱量》です。
単位としてはJ/(K・g)です。
つまり物質1 gの温度を10 K上げようと思ったら比熱×10 Kで求められます。
では x Kからy K まで上昇させる場合はどうでしょうか。
この場合は比熱×(y-x)で表されます。
(y-x)は温度の変化量ですので、一般的にはΔtで表されます。
また、比熱は1 gの物質に対する値ですので、質量を掛けてやることで、その物質が1 K上昇するのに必要なエネルギー量に変換できます。
よって、以下の式が成り立ちます。
熱容量
もう一つ覚えておきたいのが熱容量です。
熱容量は《ある物質を1℃(K)上昇させるのに必要な熱量》のことです。
上の公式から考えるとΔt Kが1 Kということになります。
つまり比熱S×Δt=Sとなるので、熱容量をCと置くと以下の式が成り立ちます。
熱容量という単語が出たら1℃(K)の変化であることを覚えておきましょう。