質量%濃度(w/w%):溶液(g)に溶質(g)が溶けている割合
体積%濃度(v/v%):溶液(mL)に溶質(mL)が溶けている割合
質量対体積%濃度(w/v%):溶液(mL)に溶質(ḡ)が溶けている割合
モル濃度(mol/L):溶液(L)に溶質(mol)が溶けている割合
質量モル濃度(mol/kg):溶液(kg)に溶質(mol)が溶けている割合
濃度の種類
一口に濃度といっても、その種類は様々です。
濃度の種類について整理して理解しましょう。
質量%濃度(w/w%)
質量%濃度は《溶液の質量に対する溶質の質量の割合》を表します。
分母、分子とも質量ですので、w/w%(weight/weight%)と表記される場合もあります。
例)水100 gに食塩50 gを溶かす。
まず分子を考えてみましょう。
分子は溶質の質量でした。
今回の場合、溶質は食塩であり、質量は50 gです。
続いて、分母はどうでしょうか。
分母は溶液の質量でしたね。
今回の場合、水と食塩を混ぜてできた食塩水が溶液にあたります。
また、食塩水の質量は溶媒の質量+溶質の質量ですので、150 gです。
これを計算式に当てはめると・・・
50÷150×100=33.3・・
A. 33.3w/w%
体積%濃度(v/v%)
体積%濃度は《溶液の体積に対する溶質の体積の割合》を表します。
分母、分子とも体積ですので、v/v%(volume/volume%)と表記される場合もあります。
例)エタノール30 mLに水を加えて全量100 mLにする。
まず分子を考えてみましょう。
分子は溶質の体積でした。
今回の場合、溶質はエタノールであり、体積は30 mLです。
続いて、分母を考えます。
分母は溶液の体積ですので、今回は100 mLが該当します。
これを計算式に当てはめると・・・
30÷100×100=30
A. 30v/v%
質量対体積%濃度(w/v%)
質量対体積%濃度は《溶液の体積に対する溶質の質量の割合》を表します。
つまり、分子は質量(g)、分母は体積(mL)ですので、w/v%と表記される場合もあります。
このとき注意しなければいけないのが、分子がgの場合、分母はmLとなり、Lではないということです。
水を考えてみると1 mLは約1 gであり、100%純粋な水と言うにはgとmLでないといけない、といった感じで覚えておきましょう。
例)食塩30 gを水に溶かして全量100 mLとする。
まず分子は溶質の質量です。
今回は食塩30 gがそれにあたります。
また、分母は溶液の体積となるため、今回は100 mLです。
これを計算式に当てはめると・・・
30÷100×100=30
A. 30w/v%
モル濃度(mol/L)
モル濃度は《溶液の体積に対する溶質の個数の割合》を表します。
つまり、分子は個数(mol:アボガドロの法則)、分母は体積(L)ですので、mol/Lで表記されます。
また、mol/Lは省略してM(モーラー)と記載される場合もあります。
例)水酸化ナトリウム40 gを水に溶かして全量1 Lとする。
水酸化ナトリウムの分子量は40です。
分子量には単位がありませんが、便宜的にg/molとするとわかりやすくなります。
質量(g)÷分子量(g/mol)=個数(mol)
つまり、分子は水酸化ナトリウムの分子の個数である1molがあたります。
また、分母は溶液の体積ですので1 Lが該当します。
これを計算式に当てはめると・・・
1÷1=1
A. 1mol/L
質量モル濃度(mol/kg)
質量モル濃度は《溶液の質量に対する溶質の個数の割合》を表します。
つまり、分子は個数(mol)、分母は質量(kg)ですので、mol/kgで表記されます。
モル濃度とは分子が体積化質量かの違いのみです。
そのため、変換するためには密度(kg/L)を使って換算してやればいいのです。
例)水酸化ナトリウム40 gを水に溶かして全量1 kgとする。
(分数の)分子は水酸化ナトリウム分子の個数である1molがあたります。
また、分母は溶液の質量ですので1 kgが該当します。
これを計算式に当てはめると・・・
1÷1=1
A. 1mol/kg