ポートフォリオとアセット・アロケーション
ポートフォリオってなに?
所有している資産の比率をポートフォリオと呼びます
米国株式や国内株式、債券など
それぞれの銘柄をどれだけ持っているのか
⇨ その比率をポートフォリオと呼ぶ
株式投資をしていると、銘柄の業種別の比率をポートフォリオと読んでいたりする場合もあります
ポートフォリオを組む=購入する資産の比率
程度に考えておいてもいいかもしれませんね
アセット・アロケーションってなに?
資産:アセット
配分:アロケーション
⇨ 複数の資産に分散して運用すること
ポートフォリオがそれぞれの銘柄の保有比率を表すのに対し
アセット・アロケーションは資産クラス(国内株式や米国株式など)ごとの比率を表します
国内株式だけをもっていたら日本国内の景気悪化で資産が減少するかも知れませんし、米国株式だけでもアメリカの景気が衰えてしまっては資産が減少するかも知れません
じゃあ、不動産のみに投資していたら?
そんなことを考えながらアセット・アロケーションを考える必要があります
アセット・アロケーションがしっかりと計画されていないと、ある範囲の景気のみに資産が左右されやすくなる、ということですね
自分に合ったアセット・アロケーションを見つけ出しましょう!
ポートフォリオ理論
リスクとリターンに基づいた資産構成を考える理論です
詳細は学術的な話になるため省略しますが、リスクを最小限にしつつ最大限のリターンを得るための理論です
リターン(期待収益率)
リターンは期待収益率とも呼ばれます
今後の景気の行き先について確立を決め、それぞれの景気でどれだけの収益が得られるのかを加味して算出されます
計算式は下のようになります
リスク(標準偏差)
リスクは、普段私達が使う危険性という意味ではなく、統計学で用いられる標準偏差のことをいいます
データのばらつきを表すためには、分散か標準偏差を用います
統計学を習ったことがある方なら「あーあれね!」ってなるかと思います
リターンのところで使った値で計算すると下のようになります
上で計算した数値を利用すると・・・
平均値±1σの範囲(-1.6%~+5.4%)に入る確率は68.3%
平均値±2σの範囲(-5.1%~+8.9%)に入る確率は95.5%
平均値±3σの範囲(-8.6%~+12.4%)に入る確率は99.7%
投資収益率(ROI)
ポートフォリオ理論で用いられる指標には投資収益率(ROI)というものもあります
投資収益率は投資した金額に対してどれだけの収益があったかを表します
計算式で書くと・・・
投資収益率(%)=投資収益÷投資額×100
投資の費用対効果を見ている感じですかね
ポートフォリオのリターンとリスク
リターンとリスクを学んだところで
ポートフォリオを組んだ場合のリターンとリスクを考えてみましょう
ポートフォリオのリターン
ポートフォリオのリターン(期待収益率)を計算しようとする場合、個別銘柄ごとのリターンを計算する必要があります
計算した個別銘柄ごとに
リターンにポートフォリオの構成比率を掛け合わせて
合計したもの
⇨ ポートフォリオのリターン
ポートフォリオのリスク(リスク分散効果)
ポートフォリオのリスクは、個々の銘柄のリスクを構成比で平均した場合より基本的に小さくなります
これをリスク分散効果と呼んでいます
なぜそうなるかというと・・・難しい計算式になるので省略笑
相関係数
相関係数・・・この単語は聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか?
グラフのx軸の値が増加するとき、y軸の値も増加する傾向にあれば正の相関
グラフのx軸の値が増加するとき、y軸の値が減少する傾向にあれば負の相関
ある値の増減に連動して、別の値が増減することを相関があるといいます
相関がある場合に、どれくらい相関があるのかを表すのが相関係数です
相関係数は -1 ~ +1 の幅に入り
-1に近いほど負の相関が強く
+1に近いほど正の相関が強く
0に近いほど相関がない
例えば、A銘柄とB銘柄の値動きに正の相関がある(相関係数が+1に近い)場合
市場に合わせてどちらも同じように動くため、リスク分散ができていないということになります
つまり、A銘柄とB銘柄で構成したポートフォリオを組んでいる場合
A銘柄が値上がる事象があれば、ポートフォリオ全体も値上がり
B銘柄がね下がる事象があれば、ポートフォリオ全体も値下がる
ということが発生します
逆にA銘柄とC銘柄の値動きに負の相関がある(相関係数が-1に近い)場合
市場に合わせて各々が逆の値動きをするため、ポートフォリオ全体のリスク(価格の変動)は小さく抑えられるということになります
システマティックリスク
価格の変動要因がすべての銘柄に影響するほど広範なものであった場合、リスク分散をしていてもポートフォリオ全体が値下がって(値上がって)しまう場合があります
こういったリスクをシステマティックリスクと呼びます
ゆっくり覚えていきましょう!