硝酸エステル類の特徴
第1種自己反応性物質
指定数量:10 kg
硝酸エステルは、硝酸(HNO3)のH原子がアルキル基に置換されたもの。
硝酸エステルは自然分解して一酸化窒素(NO)が発生します。
NOは引火の触媒となりますので、保管などに注意する必要があります。
硝酸メチルCH3NO3
硝酸メチルの性質
無色の液体(芳香臭)
比重:1.20
蒸気比重:2.65
融点:-108℃
沸点:65℃
引火点:15℃
硝酸メチルの危険性
水にほとんど溶けない
有機溶剤(エタノール、エーテル)と混和する
火花や静電気で爆発する
点火すると灰青色の炎で燃える
硝酸メチルの消火予防
風通しの良い冷暗所に保管する
容器は密栓する
硝酸メチルの消火方法
散水、水噴射を行う
窒息消火は効果がない
爆発的に燃焼するので消火は困難
硝酸エチル(C2H5NO3)
硝酸エチルの性質
無色の液体
比重:1.11
蒸気比重:3.14
融点:-95℃
沸点:87℃
引火点:10℃
硝酸エチルの危険性
水にわずかに溶ける
エタノールに溶ける
火花や静電気で爆発する
硝酸エチルの消火予防
風通しの良い冷暗所に保管する
容器は密栓する
硝酸エチルの消火方法
散水、水噴射を行う
窒息消火は効果がない
爆発的に燃焼するので消火は困難
ニトログリセリン(C3H5(ONO2)3)
ニトログリセリンの性質
無色~黄色の粘ちょう性の液体
比重:1.6
蒸気比重:7.8
融点:13℃
沸点:218℃
自然発火温度:270℃
毒劇物:―
ニトログリセリンの危険性
水にほとんど溶けない
有機溶剤(エーテル、アセトン、酢酸エチル、ベンゼンなど)に溶ける
加熱すると激しく燃焼又は爆発することがある
衝撃や摩擦により爆発的に分解する
ニトログリセリンの消火予防
風通しの良い冷暗所に保管する
容器は密栓する
ニトログリセリンの消火方法
散水、水噴射を行う
窒息消火は効果がない
爆発的に燃焼するので消火は困難
ニトロセルロース
ニトロセルロースの性質
白色の固体
比重:1.54
引火点:13℃
自然発火温度:160~170℃
毒劇物:―
ニトロセルロースの危険性
水にほとんど溶けない
有機溶剤(エタノール、エーテル、アセトンなど)に溶ける
乾燥すると自然発火する
燃焼すると急速に分解し、窒素酸化物(NO)を生成し、火災や爆発の危険性
熱、衝撃、摩擦、静電気により爆発する恐れ
→含有窒素量が大きいほど爆発の危険性は高い
ニトロセルロースの消火予防
風通しの良い冷暗所に保管する
容器は密栓する
ニトログリセリンの消火方法
散水、水噴射を行う
窒息消火は効果がない
爆発的に燃焼するので消火は困難
本日はこのへんで、ごきげんよう!!