「過去問を3周したのに、模試の点数が上がらない…」そんな声をよく聞きます。

断言します。
問題集を「解いて、答え合わせをして終わり」にしているなら、それは時間の浪費です。

薬剤師国家試験しかり、危険物取扱者試験しかり、資格試験では同じ問題はほとんど出ません。しかし「同じ選択肢」は形を変えて何度も出ます。

今回は、私が薬剤師国家試験模試で全国30位となったときに徹底した、1問から5問分の知識を吸い取る 選択肢解剖術 を紹介します。

「正解を探す」勉強があなたを不合格にする

マークシート形式の試験に対する問題集で、一番やってはいけないのが「正しい選択肢を選んで満足する」ことです。

本番形式で、すべてを解いてから答え合わせをすると、こんな落とし穴にハマります。

  • なぜその選択肢を選んだのか、自分の「思考の癖」を忘れてしまう。
  • 正解が3だとわかった瞬間に、残りの1,2,4,5の選択肢を読み飛ばしてしまう。

本番であなたを助けてくれるのは、「なぜ3が正しいか」の知識ではなく、「なぜ1,2,4,5が間違いなのか」を説明できる力です。

問題集は「自分の実力を測るもの」ではありません。
「自分の知らない知識をあぶり出すためのフィルター」なのです。

実践!点数を引き出す「選択肢解剖術」4ステップ

 問題集を開いたら、1問ごとに 次の4ステップを徹底しましょう。

  1. すべての選択肢に「◯・✕・△・✓・?」をつける
  2. 答え合わせをする
  3. 誤った記述の選択肢を「正しい記述」に書き換える
  4. 「エア授業」で知識を定着させる

すべての選択肢に「◯・✕・△・✓・?」

5つの記号は次のように使います。(自分の使いやすい記号でok)

◯:自信をもって正しい記述と判断できる
✕:自信をもって誤った記述と判断できる
△:たぶん正しい記述だが、自信がない
✓:たぶん誤った記述だが、自信がない
?:まったく見当がつかない

答え合わせをする

「◯・✕」をつけて間違っていた

「◯・✕」をつけて間違っていた

思い込みで間違えている箇所です。

「△・✓・?」をつけた

単純に知識が足りない、自分の弱みです。

記憶が鮮明なうちに自分の思考ルートと正解の解説を照らし合わせましょう。

誤った記述の選択肢を「正しい記述」に書き換える

誤った記述の選択肢を、1つずつ「正しい記述」になるように書き換えます。
正しく書き換える方法は1つとは限りません。
いろんなパターンを考えてみてください。

例えば

誤の選択肢:β遮断薬を使用すると、心拍数や血圧が上昇する
→ β遮断薬を使用すると、心拍数や血圧が低下する
→ β刺激薬を使用すると、心拍数や血圧が上昇する

解答や参考書を調べながら修正してOKです。
正しい知識になるよう、1つずつ丁寧に選択肢を修正していきましょう。

「エア授業」で知識を定着させる

間違えた選択肢、曖昧な選択肢について、「おバカな生徒」に説明するように解説して、脳に焼き付けます。

エア授業のやり方は以下の記事を参照してください。

効果的な学習方法
【勉強方法】薬剤師国家試験模試で上位0.3%に入った方法大学の期末テストや薬剤師国家試験を乗り越えるために編み出した勉強方法を紹介します。勉強はインプットするだけでなくアウトプットすることが重要です。ここでおすすめするのがインプットとアウトプットを同時に行う【エア授業】です。勉強する皆さんの一助となることでしょう!...

記述・筆記問題の攻略法

筆記問題でも基本は同じです。

「自分の言葉」で解き直す

模範解答を書き写すだけでは意味がありません。
解説を読んだ後、一度解答を隠して「自分の言葉」で答えを書き直してください。

「なぜ間違えたか」を分類する

単なる知識不足か?読み間違いか?計算ミスか?
弱点を分類することで「自分専用の弱点帳」が完成します。

思考を加速させるためのツール

この「選択肢解剖術」は書き込み量が増えるため、ツール選びがさらに重要になります。

ボールペン
消しゴムを使う時間=思考の停止時間
ボールペン1本でどんどん書き殴りましょう。

コピー用紙(書き殴り用)
ノートに綺麗にまとめる必要はありません。思考を止めないために、安価なコピー用紙にガンガン書き込みます。

まとめ:1問を「5倍」の価値に変えよう

むやみに問題数をこなして「100問解いた!」と安心するのは今日で終わりにしましょう。

「選択肢解剖術」を実践すると、問題集を1冊終えるのにかかる時間が増えます。しかし、必ず実力がアップすると断言できます。

1日10問でもいい。
すべての選択肢を解剖し、自分の言葉で解説できるようになること。
これが試験合格への近道です。