第2石油類の特徴
非水溶性と水溶性に分かれる
指定数量 → 非水溶性:1000 L、水溶性:2000 L
流動によって静電気が発生する
噴霧した場合や、布などに染み込ませると危険性が増大する(空気との接触面積UP)
第2類石油類(非水溶性)
灯油
灯油の性質
無色~淡黄色の液体(特徴的な臭気:石油臭)
比重:0.8~0.85
蒸気比重:4.5
引火点:37~65℃
沸点:150~300℃
発火点:220℃
融点:-20℃
燃焼範囲:0.7~6容量%
毒劇物:―
灯油の危険性
水に溶けない
石油系溶剤と混和する
揮発しやすい
酸化剤、硫酸と反応し、火災や爆発の危険性がある
灯油の消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
蒸気比重が大きい(低所に滞留しやすい)ため、通気・換気を良くする
容器は密閉して冷所に貯蔵する
静電気の蓄積しにくい器具を使用する
灯油の消火方法
窒息消火(粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤)
軽油
軽油の性質
淡黄色~淡褐色の液体(特異的な臭気:石油臭)
比重:0.8~0.86
蒸気比重:5≦
引火点:45~110℃
沸点:140~400℃
発火点:240℃
融点:流動点≦5℃
燃焼範囲:1~7容量%
毒劇物:―
軽油の特徴
水に溶けない
軽油の危険性
揮発しやすい
酸化剤と反応し、火災や爆発の危険性がある
軽油の消火予防
灯油と同じ
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
蒸気比重が大きい(低所に滞留しやすい)ため、通気・換気を良くする
容器は密閉して冷所に貯蔵する
静電気の蓄積しにくい器具を使用する
軽油の消火方法
窒息消火(水溶性液体用泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素)
キシレン(C6H4-(CH3)2)
キシレンの性質
無色の液体(特異的な臭気)
比重:0.87
蒸気比重:3.66
引火点30℃
沸点:140℃
発火点:463℃
融点:-25℃
燃焼範囲:1.1~7.0容量%
毒劇物:劇物
キシレンの特徴
揮発しやすい
水にほとんど溶けない
エタノール、エチルエーテル、アセトンなど、多くの有機溶剤に混和(可溶)
3種類の異性体が存在する(o-(オルト), p-(パラ), m-(メタ))
キシレンの危険性
強酸化剤(三酸化クロム)と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
強酸と反応する
撹拌や流動により静電気を蓄積する
キシレンの消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
蒸気比重が大きい(低所に滞留しやすい)ため、通気・換気を良くする
容器は密閉して冷所に貯蔵する
静電気の蓄積しにくい器具を使用する
キシレンの消火方法
窒息消火(水溶性液体用泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素)
1-ブタノール (CH2(OH)-C3H7)
1-ブタノールの性質
無色の液体(特異的な臭気:ブドウ酒のような香り)
比重:0.810
蒸気比重:2.6
引火点:29℃
沸点:117℃
発火点:345℃
融点:-90℃
燃焼範囲:1.4~11.3容量%
毒劇物:―
1-ブタノールの特徴
水にやや溶ける
エタノール、エチルエーテルに極めて溶けやすい
多くの有機溶剤と混和する
1-ブタノールの危険性
強酸化剤(三酸化クロム)と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
100℃に加熱すると、アルミニウムと反応して水素(引火性/爆発性)を発生する
1-ブタノールの消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
蒸気比重が大きい(低所に滞留しやすい)ため、通気・換気を良くする
容器は密閉して冷所に貯蔵する
静電気の蓄積しにくい器具を使用する
1-ブタノールの消火方法
窒息消火(水溶性液体用泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素)
クロロベンゼン(C6H5-Cl)
クロロベンゼンの性質
無色~淡黄色の液体(特異的な臭気)
比重:1.11
蒸気比重:3.88
引火点:28℃
沸点:132℃
発火点:590℃
融点:-45℃
燃焼範囲:1.3~11容量%
毒劇物:―
クロロベンゼンの特徴
水に溶けない
アルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルムに溶ける
クロロベンゼンの危険性
酸化剤と反応する
クロロベンゼンの消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
蒸気比重が大きい(低所に滞留しやすい)ため、通気・換気を良くする
容器は密閉して冷所に貯蔵する
静電気の蓄積しにくい器具を使用する
クロロベンゼンの消火方法
窒息消火(水溶性液体用泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素)
第2類石油類(水溶性)
酢酸(CH3COOH)
酢酸の性質
無色の液体(刺激臭)
比重:1.0492
蒸気比重:2.07
引火点:39℃
沸点:118℃
発火点:427℃
融点:16.7℃
燃焼範囲:5.4~16容量%
毒劇物:―
96%以上は氷酢酸と呼ばれる
酢酸の危険性
水に溶ける
アルコール、エーテル、グリセロール、四塩化炭素に混和
揮発しやすい
酸化剤や塩基と激しく反応する
多くの金属を侵して水素ガス(引火性/爆発性)を発生する
吸入すると粘膜の炎症を引き起こす
皮膚に触れると火傷する
酢酸の消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
換気がよく、涼しい場所に保管する
床材はアスファルトなどを使用する(コンクリートは腐食する)
酢酸の消火方法
窒息消火(粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤、乾燥砂)
プロピオン酸(C2H6COOH)
プロピオン酸の性質
無色の液体(刺激臭)
比重:0.993
蒸気比重:2.6
引火点:52℃
沸点:141.1℃
発火点:485℃
融点:-21.5℃
燃焼範囲:2.9~12容量%
毒劇物:―
プロピオン酸の危険性
水に溶ける
アルコール、エーテル、クロロホルムに混和
揮発しやすい
酸化剤や塩基と反応し、火災や爆発の危険性
多くの金属を侵して水素ガス(引火性/爆発性)を発生する
吸入すると粘膜の炎症を引き起こす
皮膚に触れると火傷する
プロピオン酸の消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
容器を密閉して保管する
換気がよく、涼しい場所に保管する
プロピオン酸の消火方法
窒息消火(粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤、乾燥砂)
アクリル酸(CH2CHCOOH)
アクリル酸の性質
無色の液体(特異的な臭気)
比重:1.05
蒸気比重:2.5
引火点:54℃
沸点:141℃
発火点:360℃
融点:14℃
燃焼範囲:2.4~8容量%
毒劇物:劇物
アクリル酸の危険性
水に溶ける
アルコール、エーテルに混和
揮発しやすい
加熱や光、酸素、過酸化物のような酸化剤、酸や鉄塩のような活性剤の影響下で容易に重合し、火災や爆発の危険
強塩基やアミンと反応する
多くの金属(銅、ニッケル、鉄など)を侵して水素ガス(引火性/爆発性)を発生する
吸入すると粘膜の炎症を引き起こす
皮膚に触れると火傷する
アクリル酸の消火予防
火気や火花に近づけない
火花を発生する機器を使用しない
容器を密閉して保管する
換気がよく、涼しい場所に保管する
アクリル酸の消火方法
窒息消火(粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤、乾燥砂)
本日はこのへんで、ごきげんよう!!