アルカリ金属(Na、K除く)
指定数量10 kg
リチウム(Li)
リチウムの性質
柔らかい銀白色の金属
比重:0.53(水に浮く)
融点:180.5℃
沸点:1336℃
発火点:179℃
毒劇物:―
リチウムの特徴
発火すると深赤色の炎を上げて燃える
化学的性質はMgやCaに似ている
リチウムの危険性
粒子状に分散した場合、空気に接触すると自然発火することがある
加熱により、激しく燃焼又は爆発することがある
→有毒なヒュームを生じる
水と反応して水素ガス(引火性)や水酸化リチウム(腐食性)を生成する
2Li+2H2O→2LiOH+H2
酸化剤、ハロゲンなど多くの化合物と激しく反応する
ルビジウム(Rb)
ルビジウムの性質
柔らかい銀白色の金属
比重:1.532
融点:39.31℃
沸点:688℃
毒劇物:―
ルビジウムの特徴
発火すると暗赤色の炎を上げて燃える
化学的性質はKに似ている
ルビジウムの危険性
空気に接触すると自然発火することがある
水と反応して水素ガス(引火性)や水酸化ルビジウムを生成する
2Rb+2H2O→2RbOH+H2
アルコール(メタノール、エタノール)に溶けてアルコキシドと水素を生じる。
酸化剤、ハロゲン、硫黄など多くの化合物と激しく反応する
セシウム(Cs)
セシウムの性質
柔らかい銀白色の金属、又は銀色の液体
比重:1.837
融点:28.45℃
沸点:668.4℃
毒劇物:―
セシウムの特徴
発火すると青~紫色の炎を上げて燃える
化学的性質はKに似ている
セシウムの危険性
空気に接触すると容易に自然発火する
水と激しく反応して水素ガス(引火性)や水酸化セシウムを生成する
2Cs+2H2O→2CsOH+H2
アルコール(メタノール、エタノール)に溶けてアルコキシドと水素を生じる。
酸化剤、ハロゲン、硫黄、リンと激しく反応して、爆発的に自然発火する
皮膚に触れると熱傷になる
フランシウム(Fr)
地球上にほとんど存在しない
→覚えなくてOK
アルカリ金属の火災予防・消火
アルカリ土類金属(Mg除く)
指定数量10 kg
ベリリウム(Be)
ベリリウムの性質
灰~白色の金属
比重:1.85
融点:1287℃
毒劇物:―
ベリリウムの特徴
既知の金属で最も軽い
空気中で速やかに酸化皮膜を作るため反応性は低い
→発火すると輝きながら燃焼する
ベリリウムの危険性
加熱により、激しく燃焼又は爆発することがある
→有毒なヒュームを生じる
水と反応して水素ガス(引火性)や水酸化リチウム(腐食性)を生成する
2Li+2H2O→2LiOH+H2
希酸(硝酸除く)やアルカリ水溶液に溶け、水素を発生する
発がん性がある
カルシウム(Ca)
カルシウムの性質
→湿った空気に露呈すると青みがかった灰色
比重:1.54
融点:842℃
沸点:1484℃
毒劇物:―
カルシウムの特徴
発火すると橙色の炎を上げて燃える
カルシウムの危険性
細かくすると、空気に接触して自然発火することがある
水と反応して水素ガス(引火性)や水酸化カルシウムを生成する
Ca+2H2O→Ca(OH)2+H2
アルコールや希酸に溶けて水素を生じる
水酸化アルカリ、炭酸アルカリと接触すると爆轟することがある
轟爆
爆轟(ばくごう、detonation)とは、気体の急速な熱膨張の速度が音速を超え衝撃波を伴いながら燃焼する現象である。
Wikipediaより
ストロンチウム(Sr)
ストロンチウムの性質
→空気にさらされると表面が淡黄色になる
比重:2.63
融点:777℃
沸点:1382℃
毒劇物:―
ストロンチウムの特徴
発火すると赤(紅)色の炎を上げて燃える
化学的性質はCaに似ている
ストロンチウムの危険性
空気に接触すると自然発火する
水と激しく反応して水素ガス(引火性)や水酸化ストロンチウムを生成する
Sr+2H2O→Sr(OH)2+H2
アルコールや酸に溶けて水素を生じる
バリウム(Ba)
バリウムの性質
柔らかい銀白色の金属
比重:3.5
融点:~710℃
沸点:~1600℃
毒劇物:―
バリウムの特徴
発火すると淡黄緑色の炎を上げて燃える
化学的性質はCaに似ている
バリウムの危険性
粉末の場合、空気に接触すると自然発火する
水と激しく反応して水素ガス(引火性)や水酸化バリウムを生成する
Ba+2H2O→Ba(OH)2+H2
エタノールにわずかに溶ける
強い還元性があり、酸や酸化剤、ハロゲン化溶液、アンモニアなど多くの物質と激しく反応する
ラジウム(Ra)
ラジウムの性質
白色の金属
比重:5
融点:700℃
沸点:1140℃
毒劇物:―
ラジウムの特徴
発火すると洋紅色の炎を上げて燃える
化学的性質はBaに似ている
ラジウムの危険性
水と激しく反応して水素ガス(引火性)や水酸化ラジウムを生成する
Ba+2H2O→Ba(OH)2+H2
毒性が強い
放射線(α崩壊)を放出するので、取り扱い時は鉛製のシールドが必要
アルカリ土類金属の火災予防・消火