アルコール類の特徴
消防法で言うアルコール類は下の特徴を有するものを言います
飽和の炭素鎖(単結合のみ)
1価のアルコール(水酸基(-OH)が1つ)
炭素数が1~3個
指定数量:400 L
無色の液体
液比重は1より小さい(水より軽い)
蒸気比重は1より大きい(空気より重い)
炭素数が増えるほど沸点が高くなる
メチルアルコール:メタノール(CH3-OH)
メタノールの性質
無色の液体(特徴臭:アルコール臭)
比重:0.7915
蒸気比重:1.11
引火点:12℃
沸点:65℃
発火点:464℃
融点:-97.8℃
燃焼範囲:6.0~36.5容量%
毒劇物:劇物
メタノールの危険性
水、有機溶剤に溶ける
揮発性が高い
→蒸気は空気とよく混合し、爆発性混合物を生成する
酸化剤(無水クロム酸など)と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
摂取すると失明や、場合によって死亡する恐れがある
メタノールの消火予防
容器は密閉して保管する
火気を避ける
火花や静電気を発生させる機器を避ける
通気・換気の良い環境で取り扱う
メタノールの消火方法
窒息消火(耐アルコール性泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素、乾燥砂)
エチルアルコール:エタノール(C2H5-OH)
エタノールの性質
無色の液体(特徴臭:アルコール臭)
比重:0.789
蒸気比重:1.59
引火点:13℃
沸点:78.5℃
発火点:363℃
融点:-114.14℃
燃焼範囲:3.3~19容量%
毒劇物:―
エタノールの危険性
水、有機溶剤に溶ける
揮発性が高い
→引火しやすい
次亜塩素酸カルシウム、酸化銀、アンモニアと徐々に反応し、火災や爆発の危険がある
酸化剤(硝酸、硝酸銀、過塩素酸マグネシウムなど)と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
麻酔性がある
エタノールの消火予防
メタノールと同様
容器は密閉して保管する
火気を避ける
火花や静電気を発生させる機器を避ける
通気・換気の良い環境で取り扱う
エタノールの消火方法
窒息消火(耐アルコール性泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素、乾燥砂)
n-プロピルアルコール:1-プロパノール、n-プロパノール(C2H5-CH3-OH)
n:ノルマル
1-プロパノールの性質
無色の液体(特徴臭:アルコール臭)
比重:0.8053
蒸気比重:2.1
引火点:15℃
沸点:97℃
発火点:371℃
融点:-124.3℃
燃焼範囲:2.1~13.5容量%
毒劇物:―
1-プロパノールの危険性
水、有機溶剤に溶ける
揮発性が高い
→空気とよく混合し、爆発性混合物を生成する
強酸化剤と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
1-プロパノールの消火予防
メタノールと同様
容器は密閉して保管する
火気を避ける
火花や静電気を発生させる機器を避ける
通気・換気の良い環境で取り扱う
1-プロパノールの消火方法
窒息消火(耐アルコール性泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素、乾燥砂)
イソプロピルアルコール:2-プロパノール、イソプロパノール(CH3-CH(OH)-CH3)
2-プロパノールの性質
無色の液体(特徴臭:アルコール臭)
比重:0.78505
蒸気比重:2.1
引火点:11.7℃
沸点:83℃
発火点:456℃
融点:-90℃
燃焼範囲:2~12容量%
毒劇物:―
2-プロパノールの危険性
水、有機溶剤に溶ける
揮発性が高い
→蒸気は空気とよく混合し、爆発性混合物を生成する
強酸化剤と激しく反応し、火災や爆発の危険性がある
2-プロパノールの消火予防
メタノールと同様
容器は密閉して保管する
火気を避ける
火花を発生させる機器を避ける
通気・換気の良い環境で取り扱う
2-プロパノールの消火方法
窒息消火(耐アルコール性泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素、乾燥砂)